昨日は三重県鍼灸師会の新年会。
全国的な大雪で、名張市から津駅への道中はセンター試験へ向かう学生さんたちが、会場まで電車が通じるのか不安そうにされていました。
新年会で一杯飲む前にお勉強。
今回は、様々な眼の疾患にアプローチできる針の技術の講習会でした。
毛様体神経節刺鍼
毛様体神経節とは眼窩の奥、目玉の裏側にある神経節です。
副交感性の神経節で、瞳孔括約筋や毛様体筋を収縮させる筋肉です。
この神経節を狙って針をすることで、眼窩内の循環が改善され、眼の調節機能が向上するというものです。
今回の講師は、ユマニテク医療大学校の奥田一道先生でした。
毛様体神経節刺鍼法を活用し、視力が回復した症例 (伝えたい!心に残るこの症例(21))中村辰三
前回の上眼窩内刺鍼も眼精疲労の患者さんなどに有効でしたので、もっと直接的に刺激ができる今回の講演を非常に心待ちにしていました。
真っ先に被験者になり、奥田先生に針をして頂きました。
眼球の下外方からある角度でソーッと針を入れて行くと、眼球の奥の方で
「ズーン」
という響きが起こりました。不快ではなく、むしろ気持ちが良かったです。
自分でも練習で被験者の方に刺鍼をしましたが、角度さえ間違わなければ直刺だけですので非常に簡単。
パソコン作業が続いていて、すこし霞んでいた視界がくっきりとクリアになりました。
明治鍼灸大学の論文では、軽度の緑内障や白内障などにも効果があり、危険性もなかったとの事で、希望の患者さんがいれば当院の手技として取り入れたいと思っています。
その後の米山クリニック院長米山榮先生の
「鍼灸師にEBMは必要か?」
も興味深いテーマでした。
新年会でも、先輩方の貴重なお話が聞けました。
毎度の事ですが少しボヤキ。
このような明日から使える飯の種(治療技術)や同業の先輩たちと関われる貴重な機会ですが、参加者が少ない。
他方、治療院のマーケティングや美容・ダイエットといった分野のセミナーは沢山の参加があるそうです。
まずは治せる臨床家。それからのプラスアルファじゃないのかな?
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