先日はじめて来院された60代の左下肢痛を訴える女性(Tさん)の症例です。
1年前に左腰部から膝外側への痛みを感じ始め、その痛みが徐々に強くなった為近所の整形外科を受診しました。
「腰の骨に異常はありませんので、痛み止めを処方します」
薬を飲み続けましたが効果はありません。
膝の外側も痛むと訴えると膝へのヒアルロン酸注射を処方されました。が、余計に痛みが強くなることに…。
「一度精密検査を」
ということで総合病院に転医し検査を受けましたが少し腰の骨が変形していますが他に異常はありません。との事でした。
あまりに痛みが強くなるので訴え続けると
「検査に異常は無いのでもう来なくていいですよ」
とショックの一言。
泣く泣く整骨院やカイロプラクティック、整形外科のリハビリに通いましたがどんどん悪くなる一方でした。
どうしようも無くなり、怖いイメージがあり避けていた鍼灸を会社の同僚に進められたのを機に来院されました。
歩行検査、姿勢検査、可動域検査、神経反射、触診、筋力検査などを行い治療を行いました。
結果、一度の治療でほぼ痛みは取れて、2回めの来院時(5日後)も痛み無く生活が出来ていたようでした。
Tさんの場合、立位での荷重が左後方、歩くとお尻が左に大きくスライドをしていました。
臀筋の過緊張、股関節の可動域制限が下肢外側の放散痛に繋がっていた様です。
痛みは取れましたが、姿勢や歩行はまだまだ問題が多く、これを改善して再発を防止すべくトレーニングと治療をしばらく継続する予定です。
こういった長引く痛みの原因は筋肉にあることが多く、その筋肉を緊張させている原因を含めて治療を行うと早期に改善をすることが多いと思われます。
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