先日来院された70代女性。
半年前から、左臀部から大腿外側にかけて激しい痛みを感じ、焼けつくような、引きつるような感覚が続きました。
太ももを触っても感覚が無く、知覚麻痺も起きていたようです。
近所の整形外科を受診し、検査の結果「脊柱管狭窄症」と診断を受け、投薬とリハビリを半年間行いました。
焼けつくような痛みは無くなったものの、痛みと知覚麻痺は残ったままで、何とかしたいと来院されました。
脊柱管狭窄症との診断でしたが、腰の後屈検査やケンプ徴候(腰を後ろや後ろ斜めに倒す検査)は陰性で、股関節の外転運動時に痛みが出たことから、筋筋膜症状を疑いました。
圧痛点を探っていくと、中・小臀筋部に著名な圧痛があり、大腿外側部に放散痛がありました。
このようなケースの場合は、中、小臀筋トリガーポイント鍼治療を行うのですが、鍼治療は初めてで、非常に過敏な方だったので、本来の治療点から少し浅く刺して、針通電療法で治療を行いました。
治療直後は、痛みがまだ残る物の、大腿外側の知覚異常は無くなり、喜ばれていました。
その後、4回治療を行い、股関節外側の痛みと痺れ感はほとんど無くなっています。
しかし、一番気になる痛みが無くなると、今まであったが感じていなかった症状が出てくるものです。
現在は、腰や、反対側の臀部など、気になる場所の治療を継続しています。
筋筋膜性由来の痛みは非常に多くの割合を占めています。
臀部や下肢に痛みや痺れがあり、脊柱管狭窄賞やヘルニアと診断された方はぜひ一度、鍼治療を受けてみる事をお勧めします。
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