今回で第3回目となる名張市在宅医療支援センター主催の多職種連携研修会。
前2回は、多職種間での連携を模索するワールドカフェ方式での縁活カフェでしたが、今回はケース検討会を行いました。
今回は、ある障害者福祉施設の利用者さんの事例を提供して頂きました。
先天性の難病を持つお子さん(A君)と、両親に対して、主治医の市立病院や、介護施設、行政が関わりサポートを行っています。この家族の持っている「これからも地域で暮らしたい」という想いをどう継続していけるのか?その現状整理、介入の理想論、現実論などをチームに分かれて話し合いました。
その中で、いくつか心に残ったコメントをご紹介します。
- A君の持つ強み(愛嬌があるなど)を皆が認知し、介護に活かしていく。
- 病院関係者は、医療面からの正論を通そうとし勝ちだが、長年A君のお世話をしてきた母親にしか分からない介助の仕方や健康管理の方法がある。正論と通すのではなく、家族の気持ちに寄り添って両者の妥協点を探す作業が大事。
- A君にばかり焦点をあわせて考えないで、キーパーソンである母親がどれだけ気持ちよくA君のお世話が出来るかを考える必要がある。
- 地域の中でこの家族がどういう存在であるかが大事。近所の方が病気に対して正しい理解があるのか?困った時に、相談や手助けがお願いできるのか?
その他、貴重なコメントが沢山聞くことが出来ました。
私達が日常的に接する患者さんやご家族にたいしてアドバイスを行う場合、どうしても自分の職種の立場からのアドバイスになり勝ちです。
今回のように様々な視点、立場から1つのケースに対しての介入方法の話し合いが行われ、医療、介護、行政から組織されるチームが共通の認識を持って対応にあたるシステムが可動していく名張市になることを願います。
今後の動きが楽しみです。
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