四肢の症状

変形性膝関節症

変形性膝関節症

膝関節の変形による疾患です

症状と原因

膝には太ももの骨である、「大腿骨」脛の骨である「脛骨・腓骨」があり、沢山の靱帯や筋肉がこの構造を支えています。

これらがバランス良く働く事で正座や歩行、飛び上がるなどの様々な動きが可能となるのです。

膝疾患
膝疾患

この複雑で、負担のかかりやすい構造である膝に何らかの強い負荷がかかったり、筋力の低下や可動域の減少に伴うアンバランスな状態が続いた時、この構造が壊れはじめ、痛みとなり、変形していきます。

膝関節の変形へのステップとしては次のようなステージがあります。

  • stage①正常期:レントゲンや外観では正常な状態。この段階での痛みは、関節周囲の筋肉や軟部組織の疲労による炎症です。
  • stage②急性炎症期:レントゲンでは正常ですが、関節の熱感や腫脹が見られます。膝の裏やお皿のまわりに水が溜まりはじめます。このステージでの早期の治療は慢性化を防ぐ大切なタイミングです。
  • stage③:炎症活動期:レントゲン像にて、関節の隙間が狭くなっているのがわかります。今までの全体的な痛みから、局所的な痛みへと変わっていきます。
  • stage④炎症鎮静期:ますます関節面の摩耗がすすみ、痛みを感じやすくなってきます。関節周囲の線維化や拘縮がすすみ、筋力のバランスが崩れていきます。
  • stage⑤骨痛期:関節の隙間(特に内側)が見えなくなる位狭くなり、痛みは徐々に悪化していきます。病院では手術のタイミングとなります。

診断と治療

膝の構造
膝の構造

それぞれのstageにより、痛みの出方はちがいますが、レントゲン像での確認が一つの目安となります。

歩行時(特に階段の昇降)の痛みや正座が出来ないや膝が完全に伸ばせない等の可動域の制限、水が溜まってくる場合もあります。

O脚になってくる方が目立ち、膝の内側が痛くなります。

治療は、まずは「これ以上変形を進めない」が一つの目標となります。

可動域の改善、筋肉の柔軟性の向上、軟部組織の循環改善、下肢全体のアライメント(構造のバランス)の矯正などなどやることは沢山あります。

一般的には①痛み止め→②水を抜く→③ヒアルロン酸・ステロイド注入→手術

の流れですが、一鍼灸院では、如何にごまかさないで、自分の筋肉や軟部組織の状態を高め、日常生活に対して、負担の少ない状態を保てるかを大事にしています。

変形性膝関節症の症例(67歳農業)

10数年前から膝の痛みがあり、病院でヒアルロン酸の注射や水を抜く治療を続けてきた。10年近く正座もしていない。階段の昇り降りでの痛みが強く、畑にいくのもつらい為来院した。

膝のO脚の変形もあり、典型的な変形性膝関節症でした。当初は膝が90度位しか曲がらず、真直ぐ伸ばすのも出来ない状態でした。

拘縮している関節周囲の筋肉を鍼やグラストンテクニック(筋膜リリース)を使い緩め、股関節、膝関節の動きを改善する整体治療を行いました。10回目の治療で、完全に体重はかけられないものの、10年振りの正座が出来るようになり、階段も手すりなしで昇り降りが出来るようになりました。

現在では、さらなる改善を目指して治療+リハビリテーションを継続しています。

50歳以上では半数が経験している膝の痛みですが、根本的な治療ではなく、痛みをコントロールする治療が非常に多い様です。

いつまでも元気な自分の膝で歩けるように「はじめの一歩」はじめてみませんか?

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