はじめの一歩通信

はじめの一歩通信vol.71〜五十肩の原因と予防〜

はじめの一歩通信vol.71〜五十肩の原因と予防〜

五十肩(ごじゅうかた)は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれる疾患で、主に40歳から60歳の中年層に多く見られます。この病気は、肩関節の周囲に炎症が生じ、痛みや運動制限を引き起こします。症状としては、以下のようなものがあります。

  • 肩を動かすと痛む
  • 腕が上がらない
  • 夜間に痛みが強くなる(寝返りで痛むことも)
  • 日常生活に支障をきたす(服を着る、髪を整えるなどが困難になる)

五十肩は、特に無理な動作や姿勢により、肩関節の腱板や関節包に微細な損傷が蓄積し、炎症を引き起こすことが多いとされています

五十肩の原因

1. 加齢

加齢は五十肩の最も一般的な原因の一つです。年齢を重ねるにつれて、肩関節を構成する筋肉や腱、靭帯が徐々に劣化し、柔軟性が失われます。この過程で、腱板や関節包に微細な損傷が蓄積し、炎症を引き起こすことがあります。特に、40代から60代の中年層に多く見られ、加齢による組織の変性が症状の発現に寄与しています。

2. 運動不足

運動不足も五十肩のリスクを高める要因です。日常的に肩を動かさない生活を送っていると、肩関節の可動域が狭まり、筋肉や腱が硬くなります。特にデスクワークが多い人は、同じ姿勢を長時間続けることで肩に負担がかかり、五十肩を発症しやすくなります。

3. 不良姿勢

長時間の不良姿勢が五十肩の引き金になることがあります。円背(猫背)になると、上腕が内旋(内側に捻れる)し、肩の軸がずれた状態となり、腕を挙げた時に、腱が関節に挟まったり、腱同士がこすれたりすることで、肩関節周囲の組織に負荷がかかり、炎症が生じることがあります。

4. 基礎疾患

糖尿病や甲状腺疾患などの基礎疾患も五十肩のリスクを高める要因です。これらの疾患は血行を悪化させ、腱組織の変性を引き起こすことがあります。特に糖尿病患者の約10〜20%が五十肩を経験するというデータもあります。

5. その他の要因

ストレスや過度な使用、外傷なども五十肩の発症に寄与する可能性があります。ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、肩の痛みを悪化させることがあります。また、スポーツや重い物を持つことによる急激な負荷も、肩関節に影響を与えることがあります。

五十肩の予防

予防で大事なのは、姿勢、運動、栄養、睡眠などです。正しい姿勢で定期的な運動をやストレッチを行い、バランスの取れた食事と、質の良い睡眠をとりましょう。

 他に、肩痛の疾患として、肩関節の関節包が炎症や癒着を起こす「凍結肩」や、腱板(関節の靭帯)が切れる「腱板損傷」、石灰の塊ができる「石灰性腱炎」、[変形性肩関節症]、[絞扼性神経障害]、[頸椎疾患]、[腫瘍性疾患]、[内臓からの関連痛]などなどがありますので。鑑別が必要です。

 

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