アレルギー・過敏症

はじめの一歩通信vol.63〜痒みの正体〜

はじめの一歩通信vol.63〜痒みの正体〜

寒くなるとお肌が乾燥し、痒みを感じる方も多いのではないでしょうか?痒みに悩む方は非常に多く、その原因も様々です。自分の痒みの正体を知って適切な対策を行いましょう。

接触による痒み

 私たちの体には生体防御反応が備わっていて、皮膚や粘膜に異物が付いたら、取り除く反応として痒みが引き起こされます。虫刺されや接触などで皮膚が刺激されると皮下にある肥満細胞が反応し、ヒスタミンという物質を放出し血管が拡張し皮膚が赤く腫れます。また、食物アレルギーや寒冷刺激などヒスタミンが神経に働くと、蕁麻疹のような強い痒みが現れます。

乾燥による痒み

 私たちの表皮は0.2mmと薄く、外側はレンガのように積み重なった角質層があり、その隙間をセラミドという脂質が埋めています。外界からの刺激を防御したり、体内の水分が蒸発するのを防ぐ役割があるのですが、加齢や乾燥でセラミドが減少するとカサカサの乾燥肌となります。皮下にはC繊維という痒みを感じる神経があるのですが、角質が薄くなるとC繊維が体表まで伸びてきて、わずかな刺激で痒みを感じるようになります。

なかなか治らない痒み

 腎臓や肝臓の異常、糖尿病やガンなど内科疾患やオピオイドという脳内物質の異常でも痒みを感じることが分かっていいます。また、皮膚バリアが崩れて痒みの悪循環に陥っているアトピー性皮膚炎なども有名です。

痒みが楽になる方法

 痒みを掻くと楽になります。皮膚を引っ掻くと痛み刺激が起き、これが痒みを抑制してくれると考えられています。搔きすぎるとバリア機能が失われて余計に痒くなるので、冷やしたり爪楊枝のようなもので点で刺激するのも有効です。また、熱さは痛み刺激にもなるので、お灸も有効です。ヒスタミンが原因の痒みには抗ヒスタミン薬が有効ですし、皮脂減少には保湿やタンパク質・ビタミンの適正な摂取、軽い運動なども有効です。ストレスコントロールも大事な要素です。

前述したように、長引く痒みには、内科的な疾患も隠れていますので、気になる方は病院を受診してください。

URL
TBURL

記事へのコメント

*
*
* (公開されません)

FACEBOOKでのコメント

  • 最近の投稿
  • カテゴリー別
  • アーカイブ

営業カレンダー

当院は予約制です。
研修会や、出張などで不在のこともあります。
事前にご連絡の上、お越しください。

友だち追加
Return Top