はじめの一歩通信

はじめの一歩通信Vol13~関連痛~

今回のはじめの一歩通信のテーマは「関連痛」。

内臓の痛みが背中や腰に痛みを出すことや、脊椎の病変が手足に痺れを出すことは一般的に認知されてきています。

しかし、頸椎の病変が下肢に痛みを出したり、下肢の筋肉の緊張で頭痛が起こったりといった概念はまだまだ知られていないことが多いようです。

紙面の都合上、深く掘り下げては書けませんでしたが、こういう概念もあるのだということも知って頂けたらと思います。

また次の機会には別の角度からの関連痛を書いてみたいと思います。

その痛みは本物ですか?

肩こり、腰痛、膝の痛み…。
痛みを感じると、一般的には、﹁痛みのある場所=悪い場所﹂と捉えがちです。

しかし、切り傷や捻挫などの怪我や関節の痛みを除いて、﹁痛みのある場所﹂と﹁悪い場所﹂は一致しないことが多いのです。

内臓の関連痛

~冷たいかき氷を食べると頭が痛くなる~

内臓の関連痛
内臓の関連痛

これは喉の奥の三叉神経がかき氷によって刺激され、頭がいたいといった間違った信号を脳に送ることにより起こります。
これは﹁内臓ー体性反射﹂と呼ばれる反応で、喉の奥の神経と、こめかみや後頭部の神経が同じ脊髄を通って脳に信号を送ることから起こる間違いです。

他にも、心臓の病気による左肩・腕、みぞおち等の痛み膵臓や十二指腸による背部の痛みなどがあります。

内臓の関連痛は、血液検査や画像検査で異常が見つからない時点でも出ることがあり、関連する部位の痛みやこりが出た場合は一度は疑ってみる必要があります。

筋肉の関連痛

筋肉は、実に70%が遠隔部に痛みやこりといった症状を出すことで知られています。kinnmaku

前腕や腰部の筋膜に引っ張られて肩にこりや痛みを起こしたり、首や肩甲骨の緊張が下腿に痺れを出すこともあります。

姿勢や日常動作との関連が大きく、痛みの出る動作を見つけ出し、痛む部位との筋膜の関連を見つけ出すことで原因の特定が可能です。

心因性の痛み

来院される患者さんの中には、

「30年間ずっと痛い」

「全身が痛くて痺れて眠れない」

といった訴えをされる方もいらっしゃいます。
そうした痛みの原因のひとつに精神的な要因があります。不安や怒りなどの心理状態が無意識のうちに続くと、それと向き合うことを避けるために特定部位の虚血状態を作り、痛みを引き起こしているといわれています。痛みのある部位を治療をしても効果は薄く、自分自身が心とカラダの関係に気づき、視点の転換や感情・行動のコントロールができるようになって初めて改善に向かいます。
このように、自分が感じる痛みや不快感は、様々なものに左右され、曖昧で不確実な感覚です。もし、あなたが現在痛みを抱えているのであれば、「痛みのある場所」だけに注目をしないで、「痛みを引き起こす原因」に目を向けて、カラダ全体、生活全般を見直してみてはいかがでしょうか?

URL
TBURL

記事へのコメント

*
*
* (公開されません)

FACEBOOKでのコメント

  • 最近の投稿
  • カテゴリー別
  • アーカイブ

営業カレンダー

当院は予約制です。
研修会や、出張などで不在のこともあります。
事前にご連絡の上、お越しください。

友だち追加
Return Top