はじめの一歩通信

エコーで拡がる鍼灸治療

エコーで拡がる鍼灸治療

数年前から温めていた事ですが、遂にエコー (超音波画像観察装置)を導入いたしました。まだ勉強中で実戦で使うには少し先になりますが、当院の臨床力UPの大きな力になると期待をしています。

エコーとは?

 エコーとは、超音波(高い音波)を臓器などに照射し、跳ね返ってきた音波を画像にする装置です。

医療現場においては、様々な画像検査装置が使われています。骨の異常を診断するレントゲン、体の内部を細かく観察できるMRI,CT、そして昨今注目されているのがエコーです。少し前までは「使いづらい機器」として、専門技師さんが主に使っていたようですが、機器の進歩により、「非常に頼りになる機器」として存在感を強めています。小さな機器で、手軽に筋肉や血管、神経はもちろん、心臓、胃腸、子宮などの臓器まで動画での観察が可能です。

筋・筋膜の観察

 当院は病院のように、エコーで体内の異常を発見して治療を行うということはできません。あくまで、鍼灸治療業務内での補助としての観察を行います。その主目的は、筋や筋膜の観察です。痛みを訴える部位や動きの悪い部位の組織を観察し、適切な場所、深さ、刺激量での施術を目指します。手で触ったり、動的な検査にエコーが加わることで、より的確な施術が行えると感じています。

エコーガイド下鍼治療

 鍼治療は、体内に鍼を刺すのですから、方法や深さを誤ると危険な場合があります。解剖学的な観点から、リスクは避けた刺鍼を行なっていますし、リスクのある場所は、別の治療方法を選択しています。しかし、エコーを使って、針先を見ながら施術を行えば、危険箇所を回避し、ピンポイントでの刺鍼が可能となり、今まで効果の出せなかった症状へも期待ができると思っています。

レッドフラッグ(危険兆候)の排除

 当院に来院される方で、年間数人は、当院では治療が行えない疾患を抱えた方が来院されます。骨折、癌、内臓疾患などです。当然、しっかりと診断がついた上で、症状緩和を目的としての施術は行いますが、腰痛を訴える方に検査に行ってもらったら、圧迫骨折や骨盤内腫瘍、大動脈瘤解離などがあり、非常に冷や冷やすることが多々あります。少しでも、レッドフラッグ兆候を見逃さない為にも、しっかりとエコーの勉強をしたいと思っています。

 今後も、人体を俯瞰して全人的な観方をする東洋医学と、臓器、組織を細分化して観る西洋医学の良い所を取り入れ、来院された方にとって最適な医療が提供できるよう、取り組んで参ります。

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