肩こりと呼吸の関係
肩こりは、首や肩、背中にかけての筋肉がこわばり、だるさや重さ、疲労感、痛みなどを感じ、ひどくなると頭痛や吐き気、鬱症状にも繋がります。国民生活基礎調査によると、男性の2位、女性の1位にランクされるほど多くの方が悩まされており、肩こりの年間医療費は約2,500億円とも言われています。
原因
肩こりの原因は、首や肩の筋肉を長時間使い続けることで、筋肉が疲労し、血行不良が起こり、筋肉に酸素や栄養が不足し、老廃物が溜まりやすくなることが原因です。姿勢やストレス、作業環境など、首や肩の緊張の原因は多くありますが、実は「呼吸」も大きな原因となります。
呼吸と肩こりの関係
肩こりの方を観察していると、呼吸が「胸式呼吸」となっている方が多いように感じます。胸式呼吸では、肩や首、胸などの筋群を使って胸郭を持ち上げて呼吸をします。その結果、浅い呼吸となり、酸素が十分に取り入れる事ができません。また、呼吸回数が増えたり、交感神経優位となり肩こりを増悪させる可能性があります。
対して横隔膜を使って呼吸をする「腹式呼吸」は、胸郭の筋を使わないので疲れにくく、副交感神経優位となりますので、リラックスがしやすくなります。
デスクワークなどで、背中を丸めて作業をしていたり、肥満や妊娠、便秘などでお腹が張っていると横隔膜が動きにくく、胸式呼吸になりやすいです。また、胸式呼吸は、交感神経を優位にする呼吸法です。そのため、緊張や興奮状態になると、自然と胸式呼吸になりやすくなります。
腹式呼吸の練習
練習方法
- 鏡の前に立って、静かに呼吸をしてみてください。肩が上下していませんか?
- 背筋を伸ばして、肩の力を入れて抜いて顎を引くと、腹式呼吸がしやすくなります。
- 鼻からゆっくりと息を吸い、お腹を膨らませます。
- 口からゆっくりと息を吐き、お腹を凹ませます。
- 1~4を10~20回程度、繰り返します。
ポイント
- 呼吸は自然に行うように意識します。
- 胸が動かないように、お腹だけを意識的に動かします。
- 最初は浅い呼吸でも構いませんので、ゆっくりと呼吸を繰り返すことが重要です。
- 慣れてきたら、呼吸のリズムを一定に保つように意識します。
- 毎日、朝晩2回程度行うのがおすすめです。
- 日常の呼吸も、腹式呼吸優位になるよう、意識をしましょう。
呼吸が変わると、肩こりの変化も感じられると思いますよ。
その他
- 適度な運動
- ストレス解消
- 睡眠
- バランスの良い食事
- 適度な水分補給
- ストレッチ
なども、肩こりの改善に効果的です。
ご質問
上記の内容で不明な点やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。
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