はじめの一歩通信

はじめの一歩通信vol.48〜徒弟制度が人を育てる・開業9年目に感じること~

はじめの一歩通信vol.48〜徒弟制度が人を育てる・開業9年目に感じること~

 私はいままで普通の就職をした事がありません。

農業、林業、漁業、競走馬調教、医療機器販売、鍼灸…。その他色々と仕事をしてきましたが、仕事に就く前に、「お給料がいくらで、社会保障が…」とういう話を聞いたことがありません。まずやりたい事、なりたい自分像があり、そこに近づける環境としての仕事先を選んできました。

いわゆる丁稚奉公、徒弟制度の環境で鍼灸院を開業する8年前までは過ごしてきました。

修行時代は

 給料は安月給、勉強や師匠のお手伝いなどで自由な時間は少なく、自分勝手な思い込みや行動が先走り叱られる日々でした。

そして、肝心な技術はなかなか教えて貰えず、「見て盗む」しかありませんでした。

一般的な暮らしをしている同世代の友達とのギャップを感じたり、これを続けていて独立できる技術が身につくのだろうかと不安に駆られ何度も辞めようかと考え込みましたが、先に独立した先輩や来院されていた患者さん達に励まされなんとか卒業の日まで続ける事ができました。

 振り返ってみると「あの環境がなければ今の自分は無かった」とはっきり言えます。

掃除や下働きを徹底的にすることでさまざまな角度から物事を捉えられるようになります。少ない給料、限られた時間は自分の学ぶべき物に集中できる最高の環境ですし、「見て盗む」環境は、独立して一人になった時に、自分の頭で考え突破していくベースになっていると思います。

そして兄弟弟子と生活を共にし、師匠と飲食をする中で、人とのおつきあいや基本的なマナー、生活習慣が身につきます。

労働環境改善が叫ばれ、徒弟制度のような雇用関係は難しい現代ですが、一流の職人を育てる、表面的な知識や技術だけでなく、理念や人間性まで学ぶには最高の環境と言えるのではないでしょうか?

今でも師匠を思い出すと「こら~瀧本!」の声が聞こえるようで身が引き締まる私ですが、独立してめっきり叱られる事が少なくなり、寂しさも感じています(笑)。そして師匠の目指す鍼灸師となり、鍼灸業界を継いでいくことが本望と日々研鑽をしています。

9年目の一鍼灸院

まだ若輩者の私ですが、いずれは自分の学んだこと、そして熟成したものを次代に繋ぎ、鍼灸を通した社会貢献、多様性のある医療の一角を担える人材を育てたいと思っています。

まずは自分がもっと育たないと…。日々来院いただく皆さん、業界の先輩を師として叱咤激励を頂きながら、9年目の一鍼灸院を作っていきたいと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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