「あなたは1日何時間座っていますか?」の問いに何と答えますか?3時間?6時間?。
リラックスしてテレビや読書をしている時間はもちろん、食事、トイレ、移動(車や電車)、デスクワークなどを合わせると、生活スタイルにもよりますが、大体10~14時間とも言われています。この長時間の「座る」姿勢があなたのカラダにもたらす影響について見てみましょう。
代謝への影響
イスに座っている間、臀部や下肢の筋肉は、ほとんどスイッチが切れた状態となっています。立っている時と、座っている時では1時間あたり0.15kcalの差があると言われています。
6時間座って仕事をしている人が立位に変えるだけで、54kcalの消費量、1年間続けると、2~3kgの減量に繋がります。
体重だけでなく、多くの筋肉を働かせて血液循環が良くなる事から、心臓発作や脳血管障害、糖尿病などの疾患リスクが低下するとも言われています。
関節・筋肉への影響
人のカラダは動かす事を前提に作られています。
長時間動かず、同じ姿勢で座っていると膝、股関節、背骨などの動かない関節は固くなり、圧迫された筋肉(臀部や足の裏)や伸ばされ続けた筋肉(背中や太腿、頸部など)の循環は悪くなり、姿勢の悪化やカラダ各部の痛みに繋がります。
また、腰痛の原因となる椎間板への負荷は、立位に比べて1.5倍の負荷が座位でかかるとされています。
内臓への影響
内臓が収まっている胸郭・腹腔は、背中が丸くなるとスペースが少なくなり、内臓の働くが悪くなります。
肺が圧迫され横隔膜の働きが悪くなると肺活量が減り咳をする力が弱り体内酸素の低下や感染症の可能性が高まります。
また、胃の圧迫による食欲低下や逆流性食道炎、骨盤内圧の高まりにより、膀胱・子宮・尿道などが影響を受け、骨盤底筋への圧が高まると、失禁や内臓下垂なども考えられます。糖尿、高コレステロール、高血圧などのリスクも懸念されています。
どうすればいいの?
私たちのカラダは、日常の使い方で変化していきます。毎日1万歩ウオーキングをしたり、トレーニングやストレッチをしていても、長時間座って過ごしたり、悪い姿勢で過ごしていると、トレーニングの効果が台無しになる可能性があるでしょう。
まずは「不必要な時はすわらない」を心がけてみてはいかがでしょうか?食事、トイレ、車の中などでは仕方がありませんが、読書やテレビ鑑賞、仕事の間などで可能な時は「座らない」そして座る場合は、「動きながら座る」の意識で何かが変わる事でしょう。
- スタンディングデスクを使用し、足への負荷を増やし、姿勢を変えながらデスクワークを行う
- テレビや読書は壁にもたれながら行うと、長時間立つことができます。
- 空手などの基本の立ち方「騎馬立ち」は、股関節や体幹を安定させ、腰への負荷が軽減されます。
- エクササイズボールに座ると、常に不安定で足を踏ん張るために、筋力を使ってデスクワークが行えます。
- ポールチェアは、一本足の不安定さと、もたれかかる姿勢で、下肢筋力がしっかりと使えます。
- デスク環境を変えにくいかたにはフットハンモックがおすすめです。足をゆらゆらぶらぶらしながら作業するとむくみ防止にもなりますよ。
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