はじめの一歩通信

はじめの一歩通信vol.45~吸い玉療法~

当院で治療を受けられた方なら経験があると思いますが、「吸い玉」について解説します。

吸い玉とは?

歴史は古く、数千年前もの昔から中国、エジプト、ヨーロッパなどの各地で健康維持の方法として広く用いられた治療方法です。

・吸玉、吸角、吸圧、拔罐、カッピングなどと呼ばれ、ガラスやプラスチック、陶器のカップ状の中器具をポンプや火などで陰圧吸引することで、さまざまな効果を期待する治療方法です。

カップで皮膚を陰圧吸引して置いておく方法が一般的ですが、柔らかいシリコン製のカップをスライドさせて使ったり、刺絡療法と併せて使用したりもします。

作用と効能

・東洋医学的には、背部や手足にある五臓六腑に影響する経絡経穴に刺激を与えることで、気血の巡りを改善し、五臓六腑の働きを高めることで自己治癒力を推進します。また、滞った血(瘀血)による様々な症状を改善する駆瘀血療法とも知られています。

①陰圧で皮膚が持ち上げられる
②皮膚毛細血管の拡張、筋と皮 膚の間の隙間が広がる
③皮膚温度上昇、血液循環の増 進、筋弛緩
④皮膚刺激を介して自律神経反 射が起こる
⑤全身に影響が及ぶ

・西洋医学的には、体表の皮膚を持ち上げ、陰圧吸引をすることで、皮膚毛細血管が拡張し、微小な血管の損傷を起こし、皮膚温度の上昇や血球成分の活発な循環活動による新陳代謝の増進を引きおこします。

また、「体性内蔵自律神経反射」を引き起こし、神経系・免疫系・消化器系・循環器系・内分泌系などに作用し、循環機能改善、筋緊張緩和、鎮痛、自律神経機能の改善など、全身に影響を及ぼします。

陰圧吸引をするので、皮膚表面が赤黒く内出血し驚かれる方も多いのですが、1週間もするときれいに引いていきます。慣れない内は痕がしっかりとつくことも多いのですが、回数を重ね、循環が良くなると強く吸っても殆どつかなくなることが多いです。

ネット情報では、「ここに痕がたくさんついていると肝臓が悪い」「吸い玉をすると毒素が吸い取られ、血液がサラサラになりデトックスされる」など根拠のない情報が出回っており、信憑性をさげていますが、適切な刺激で行えば効果的な治療法であることは私も実感しています。

まだ体験された事のない方は、鍼灸院でお試しください。

 

 

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