テンセグリティ
はじめの一歩通信vol.43〜テンセグリティ〜
テンセグリティという言葉を聞いた事はありますか?テンセグリティとは、『tension(張力)}と『integrity(統合)』の造語です。
支える支柱の役割をする「圧縮材」とそれらを引っ張りバランスをとる「張力材」から成り立つ構造で、自然界のあらゆる所でみられます。
例えばレンガの壁のように「圧縮(押す力)」の構造では、1つのレンガの重さがその下のレンガに重さを伝え、その連続ですべての重さが土台のレンガにかかってきます。
一方、風船のような 「張力(引く力)の構造では外へ押し出そうとする空気の力に抵抗して中へ引き込もうとするゴム(皮)がバランスをとって、球体を維持しています。
私たちの体も「テンセグリティ構造」で成り立っています。
圧縮材である「骨」と張力材である皮膚や筋膜・筋肉など、これら「押す力」と「引く力」が 正常な力関係でバランスを取れていると痛みなく健康に動けている状態とも言えるでしょう。
腰が痛い!骨?筋肉?
例えば腰痛の場合、お医者さんにいってレントゲンを撮ると「骨と骨の間が狭くなっています」と言われる事もあるでしょう。
実際に骨が問題であることは少なく、腰を中心としたテンセグリティ構造が崩れている場合が殆どです。
支柱である骨を四方八方から引っ張る筋肉の張力バランス低下・過剰や、中から押し出す腹圧の低下、姿勢を維持する下肢や胸郭のバランスなどが問題であることが多いですし、脊柱管狭窄症やヘルニアといった、骨・椎間板の病変ももともとはこれらの構造が崩れた結果とも言えるでしょう。
これは膝や肩、首などにも当てはまります。バランスのとれた張力、構造を維持し続けるための体のメンテナンスこそが、健康で楽しく暮らす秘訣と考えます。
様々なテンセグリティ構造物
鍼灸院にもいくつかおいていますので、触って体感してみてください。
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