先日、当院に通っている「まゆちゃん」が生まれたての赤ちゃんをつれて来院してくれました。
まっ赤でふわふわのお肌にほんわり甘いミルクの香り。抱っこするときゅっと頬を寄せてくれました。
おじさんは早速メロメロです。
まゆちゃんとの出会いは6年前。フラフラで歩くこともままならない状態で、お母さんに支えられながら来院しました。
中学生の頃から、強い胃のむかつき、吐き気、頭痛が続き、時には過呼吸、不安感などがありました。
この状態が4年続いていて、食事が摂れないことから、頬はげっそりとこけ、手足も物干し竿のような細さでした。
対人不安のためか、私とも満足に話すことができず、筆談を交えてコミュニケーションをとっていた事を思い出します。
もともと、非常にエネルギッシュな彼女ですが、他人の言葉や、環境に敏感なところがあり、傷つきながらの中学生生活を送っていたようです。
鍼灸治療を受けると、心とカラダが緩み、胃のむかつきも収まるようで、月に数回、継続して来院していました。
一時はアメ玉くらいしか食べれなくなり、極端に痩せて腹水もたまり、生命の危険を感じたときもありましたが、環境の変化、本人の成長とともに落ち着き、学校の卒業、信頼できる彼との出会い、結婚、そして出産という激動の数年間を一緒にハラハラしながら過ごさせてもらいました。
鍼灸師として、地域の大人として、私にできることは限られていましたが、彼女の笑顔が増え、カラダがふくよかになっていく姿は非常に嬉しく感じ、学ぶことも多かったです。
そんな彼女がお母さんに…。
まゆちゃんの成長を見守ってきた私としては、厚かましくも、まるで孫が生まれたかのような錯覚を感じました。
これからも、鍼灸師として、一人の大人として、子どもたちの未来を見守り、サポートしていきたいと思っています。
おめでとう。そしてありがとう!
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