腰部・臀部の症状

繰り返す腰痛、坐骨神経痛

先日来院された20代の男性、Cさんの症例です。(名前は特定できないように変更してあります)

2年前に急性のヘルニアで救急搬送され2週間の入院生活。

手術はしませんでしたが退院後も繰り返す腰痛に悩まされ、職場も休みがちになっていました。

そして周囲の雰囲気に耐えられなくて退職、現在は就職活動中ですがまたもや腰に激しい痛みを覚え、来院されました。

症状としては…

  • 常に下部腰椎(腰椎5番付近)が痛い
  • 左坐骨神経痛(臀部から足底まで)
  • 歩行困難・膝に力が入らないときがある
  • 両手の痺れ
  • 左凸の側弯・腰椎後弯
  • 血圧が低い(90/40)
  • 不安感・不眠

と、典型的な急性症状です。生活習慣としては…

  • 立ち仕事(工場のライン作業で、流れてくる商品の検品など)
  • 一日一食(夜のみ、昼に食事をすると腹痛が起こる)
  • コンビニ弁当や外食が多い
  • 喫煙(1日1箱)

と独身男性に多いパターンです。

腰痛を繰り返す人、繰り返さない人がいます。

厚生労働省の統計によると、過去に腰痛を経験をした半数が現在も腰痛を抱え、腰痛の再発率は

1年以内→30% 10年以内→80%とされています。

また、ぎっくり腰などの急性腰痛を繰り返す人は25%程度というデーターがあります。

腰痛を繰り返す人、繰り返さない人は何が違うのでしょうか?

実は、腰痛の約85%は「非特異的腰痛」と呼ばれ、レントゲンやMRIなどの画像所見では異常が見られない腰痛です。(この患者さんのヘルニアの状態も画像所見では、2年前と変わりなし)

そして、「非特異的腰痛」患者の60%以上の方は、ストレス、不安、鬱などの社会的、心理的な要因が関与していると言われています。

つまり、慢性化した腰痛や、繰り返す腰痛を持っている方には、構造的(筋肉、骨、神経など)な治療だけでは不十分で、社会的、心理的なアプローチが必須となります。

今回は、治療に加え、Cさんの生活環境の中で改善できそうな食事指導や生活指導をさせて頂きました。

繰り返す腰痛には原因があります。慢性化しない内に原因に気付き、早期の生活改善が治癒への早道です。

lumberpain

URL
TBURL

記事へのコメント

*
*
* (公開されません)

FACEBOOKでのコメント

  • 最近の投稿
  • カテゴリー別
  • アーカイブ

営業カレンダー

当院は予約制です。
研修会や、出張などで不在のこともあります。
事前にご連絡の上、お越しください。

友だち追加
Return Top