四肢の症状

足関節捻挫

足関節捻挫

足関節の捻挫による損傷です。

症状と原因

足関節捻挫は、スポーツ現場で起こる代表的な急性外傷です。受傷後、放っておいてもある程度は自然緩解する事から、適切な治療やリハビリを行わず、違和感や痛みがとれない選手が多いようです。

足関節捻挫
足関節捻挫

 足関節捻挫のほとんどは内反(内側に捻る)捻挫です。足関節の構造上、外顆(外くるぶし)が内顆(内くるぶし)よりも長い事や、ジャンプの着地や、ダッシュの切り返し等、受傷時に多い足の低屈位(足関節を伸ばした状態)では、腓骨筋(足の外側の筋)が働かず、安定性が落ちる事等があげられます。

足関節捻挫は内反捻挫では、外側の前距腓靭帯、踵腓靭帯、腓骨筋などを痛めます。

頻度は多くありませんが、外反捻挫では、内側の三角靭帯を痛めます。

それぞれの重症度により、その後の処置が変わってきますので、しっかりとした鑑別診断が必要です。nenza

※RICE:R→rest(休息)I→ice(アイシング)C→(compression(圧迫)E→elevation(挙上)

診断と治療

足関節捻挫の治療は、痛みや腫れの除去以外にも、競技復帰や再発防止への配慮が必要となります。

痛みと腫れ

アイシングや圧迫による腫脹の軽減に加え、鍼灸治療、超音波治療、光線治療、微弱電流で痛みを取り除きます。

靭帯の保護

痛めた靭帯がそれ以上伸ばされて痛めない様にテーピングや包帯で保護をします。

足関節可動域制限防止

二次的な痛みの発生や、膝関節や股関節への影響を起こさない様に、可動域の改善を行います。

筋力強化

足関節を安定させる筋肉や、内反を制御する筋群、足部アーチを作る筋の強化を行います。

固有受容感覚器

足部でのセンサーの働きをする固有感覚受容器の働きを保つ為に、バランストレーニングなどを行います。

足関節捻挫の症例(40代女性)

3ヶ月前、趣味のダンスの練習中、前方に転倒し、足首の内反捻挫を受傷した。湿布などで痛みを止め、我慢をしていたが、腰までいたくなって来たので受診した。

足首の低屈時に、足関節の内側、外側ともに痛みがあり、歩行も足の外側を使っての内反歩きをしていました。

足関節を内側に引っ張っている筋(後脛骨筋)をゆるめ、踵の上の骨(距骨)のアライメント調整を行いました。

足関節捻挫では、受傷時に、関節のずれを起こす事が多く、早期の整復が必要となります。

外傷の多くは、受傷後の処置が適切か、そうでないかによって、その後の経過が大きく変わってきます。

「これくらいは大丈夫」と我慢をしないで、専門家に早期の受診をおすすめします。

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