昨年、初めて来院されたYさん(仮名)の症例です。
家の家事、母親の介護など忙しい毎日を送るYさん(仮名)は、ある日特に理由もなく左肩が痛くなりました。
それまでにも、常に肩こりと戦い、数ヶ月に一度襲ってくる頭痛にも悩まされていました。
痛みがあるのが日常のYさんなので、今回の肩の痛みも「放っておけば勝手に治る」と特に気にしなかったそうです。
しかし、一向に良くなる気配がないばかりか、どんどん肩の動く範囲が狭くなり、上着に袖を通したり、服のボタンを止めることも難しくなったので、近所の整形外科を受診しました。
「40肩ですね」
60代半ばのYさんには少し嬉しく響いたそうですが(笑)、痛み止めの薬を処方され、
「とにかく肩を動かしてください」
という指示が出たそうです。
もともと生真面目なYさんは、来る日も来る日も肩を動かす体操を自己流で4ヶ月続けたそうです。
痛みは全く変わらず、再び受診すると
「このまま放って置くと肩が動かなくなるので、痛くても我慢をして運動を続けてください」
と指導されたそうです。
涙をこらえて、毎日肩を動かす運動をしていたそうですが、やはり一向に良くなる気配もないので、当院を受信されました。
治療は肩関節周囲の筋膜、靭帯のリリースを鍼やグラストンテクニックを使って行いました。
動きの悪い胸椎や肋骨の可動域を上げる治療を行い、自宅でできるリハビリの指導を行いました。
遠方からの来院で、何回も来院できないということなので、できるだけ肩の筋肉に緊張を作らないで自重をつかってできるリハビリメニューを組みました。
その後、2回来院されて、治療開始から3ヶ月後には、日常生活にはほぼ、痛みなく生活できているという嬉しい報告を頂きました。
頭痛も肩こりも、ほぼ気にならなくなっているようです。
まだ少し、右肩と比べると動きの制限があるのですが、今後はさらに可動域を増やすと共に、疲れにくいカラダ、健康寿命の伸びるカラダ作りを目指して治療を続けていきたいです。
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