研修会・学術資料

日本鍼灸臨床懇話会・全国集会

大阪・森の宮で開催された日本鍼灸臨床懇話会の全国集会に参加してきました。

東洋医学、特に我々の鍼灸医学は、経験に基づく治療方法が多く、その内容は玉石混同です。

そんな鍼灸医学を科学して、鍼灸師の質の向上と、鍼灸医療の進歩普及に貢献することを目的として発足したのが、臨床懇話会。

私は、2日目からの参加でしたが、非常に興味深い内容で、有意義な一日を過ごす事ができました。 今回の公演は・・・

☆「挫刺鍼による久場式跳鍼法」

結合組織を切断する特殊鍼法の挫刺鍼ですが、沖縄県鍼灸師会会長の久場先生が、日常の臨床で使えるように改良した使い方を披露してくださいました。

皮下に刺さないで、皮膚をパチンパチン弾き挙げる特殊な鍼の使い方をされていました。

低刺激で、後からジワーと温かくなる感覚がありました。

是非、試してみたいと思います。

 

「身体診察法」鍼灸師が持っていると便利な7つ道具 私達鍼灸師は、血液検査やMRI画像などの身体内部の検査ではなく、カラダの表面の観察によってのみカラダの内部の状態を知る事がでいます。

そのために様々な検査法や検査器具を駆使して、正確な診察を行う必要があります。

今回はその中でも特に重要な、聴診器、体温計、血圧計、打鍵鎚、についてのヒントやコツをお話頂きました。

 

☆総合診療の重要性と患者診察のこつ

埼玉医科大総合診療内科の中元教授が、総合診療科ならではの視点から、今の医療情勢やこれからの方向性、そして日常診療のコツをお話頂きました。

 

☆鍼感(ひびき)のメカニズム

鍼を打つと、ズーンやピリピリといった独特な鍼感(ひびき)が感じられます。

このひびきが体内のどの部位で起こるのかを超音波装置を用いて解説して頂きました。

私の普段の手によるイメージが、実際の超音波画像を診る事により明確になり、さらなる良いイメージが掴めそうな感覚がありました。

 

☆慢性腰痛に併発した虫垂炎の症例報告

日常的に臨床を行っていると、鍼灸院では適応外の重症の患者さんが来院されることがあります。

頭痛を訴えてくる脳梗塞の方。 背部痛を訴える悪性腫瘍(癌)の方などなど。

鍼灸治療で、一時的に痛みが引いて喜んでいると、次の日には倒れて救急搬送・・・なんてこともなきにしもあらずです。

最低限、適応、不適応の鑑別診断をする事。 そして、何かを疑った時には適切な医療機関への紹介をする事。 とても大事な臨床における要素です。

 

今回、初参加の臨床懇話会でしたが、どれもこれも実践的な内容で質の高い講義ばかりでした。

また、先輩の臨床家の方々に、日ごろの疑問をぶつけられる機会にもなりました。

今年もあといくつかの研修会を控えています。 予習、復習して望みたいです。

URL
TBURL

記事へのコメント

*
*
* (公開されません)

FACEBOOKでのコメント

  • 最近の投稿
  • カテゴリー別
  • アーカイブ

営業カレンダー

当院は予約制です。
研修会や、出張などで不在のこともあります。
事前にご連絡の上、お越しください。

友だち追加
Return Top