長距離走に魅せられて、12年前からランニングを始めたMさん(仮名)。
数年前からアキレス腱を始め、膝の裏や臀部の痛みに悩まされていました。
それでも月間200km程の練習や試合をこなし、ライフワークとしてのマラソンを楽しんでおられました。
が、マラソン大会で右アキレス腱を再度痛め、これはしっかりと治そうと当院へ来院されました。
引き締まったランナーらしい体型のMさんですが、体幹が右側に偏り、股関節の動きなども左右差があります。
歩行を見ると、右膝が外反し、足首が接地した時に上手く曲がらず、それを逃がすために蹴り出しが外に流れてしまいます。
伏臥位(うつ伏せ)で検査をすると右足首が回内し、下肢長差がありました。
アキレス腱をつまむと「イテテテッ!」と激痛が走ります。
よくこの体で月間200kmも走れるな~と変に関心をしてしまいました。
治療は、右股関節、仙腸関節の可動性を高める治療、下距腓関節を緩めて背屈可動域を上げる、アキレス腱付近の炎症&軟部組織の癒着の除去から始めました。
鍼やお灸、グラストンテクニックなどを併用し治療を行いました。
同時に、足指のトレーニングや股関節の安定トレーニング、下肢の自己リリースなどを指導しました。
毎週のように試合があり、その度に痛めたり、調子良かったり…。
数ヶ月後には試合後の痛みも大分と減るようになりました。
今ではペースも以前と比べて上がり、アキレス腱のしこりも左右差がほとんど無くなりました。
現在は、体幹の右傾、ランニング時の左右のブレを軽減するためのメンテンナンスを継続しています。
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